口コミ返信の書き方と運用ルール 店舗の評判管理の実務
店舗マーケ

口コミ返信の書き方と運用ルール 店舗の評判管理の実務

執筆: ローカルマーケティングパートナーズ 編集部

監修: 山本 貴大

SHARE

Googleマップの口コミに返信していない店舗は、来店を検討しているユーザーに「顧客対応に消極的な店」という印象を与えてしまいます。口コミ返信はMEO順位・来店判断・リピート率の3つに直結する施策であり、放置するメリットはありません。

この記事では、高評価から低評価まで評価別の返信の書き方、業種ごとの注意点、すぐに使える返信テンプレート、口コミ削除申請の手順まで、口コミ管理の実務を網羅的に整理しています。GBP店舗集客の実践手順MEO対策の評価要因と順位改善と合わせて参照してください。

口コミ返信が店舗にもたらす効果

口コミ返信が必要な理由は「マナー」ではなく、集客に直結するからです。Googleの公式ヘルプでも、口コミへの返信が推奨されています。ここでは3つの側面から影響を整理します。

MEOへの影響

Googleは口コミへの返信を「ビジネスが顧客を大切にしている証拠」と位置づけています。返信率が高いGBP(Googleビジネスプロフィール)は、ローカル検索の表示順位にもプラスの影響があるとされています。

口コミの「件数」「平均評価」「更新頻度」に加え、返信の有無も評価のシグナルとして機能します。すべての口コミに丁寧に返信することは、MEO対策の基本施策です。

Googleが公開している「ローカル検索結果のランキングが決定される仕組み」では、「関連性」「距離」「視認性の高さ」が評価基準として挙げられています。口コミの件数とスコアはこの「視認性の高さ」に含まれており、返信によるエンゲージメントの活性化がプラスに働くと考えられます。

潜在顧客への影響

口コミを読んでいる人の多くは、まだ来店したことがない潜在顧客です。この人たちが見ているのは、口コミの内容だけではありません。低評価の口コミに対して店舗がどう対応しているかも重要な判断材料です。

低評価の口コミに誠実に対応している店舗は、「何か問題があっても対応してくれる」という安心感を与えます。逆に、低評価の口コミを放置している、あるいは感情的に反論している店舗は、来店をためらわせる原因になります。

ある調査では、口コミに返信している店舗は返信していない店舗に比べてコンバージョン率(来店・予約などのアクション率)が高い傾向にあるとされています。口コミの「内容」だけでなく「やり取り」が信頼判断に影響するためです。

既存顧客への影響

口コミを書いてくれた顧客に返信することは、リピート率の向上にもつながります。自分の口コミに丁寧な返信があれば、「大切にされている」と感じます。特に名前を呼びかける、具体的な内容に言及するなど、テンプレート感のない返信は、ファン化の効果が高いです。

Googleは口コミに返信があった場合、投稿者に通知を送る仕組みになっています。つまり返信すること自体が、顧客との再接点になるということです。この仕組みを活かすためにも、返信の中で新メニューや季節キャンペーンの案内を入れることが有効です。

評価別の返信パターンと書き方

口コミの評価によって、返信で求められるトーンと構成は変わります。ここでは星の数ごとに、返信の組み立て方と具体例を紹介します。

高評価(星4〜5)への返信

高評価の口コミへの返信は、感謝を伝えつつ、再来店を促す構成にします。

基本構成: 感謝 → 具体的な内容への言及 → 再来店への一言

口コミで言及されたメニュー名やサービス名に触れると、テンプレートではなく一人ひとりに向けた返信であることが伝わります。100〜150文字程度が読みやすい長さです。

口コミの内容返信のポイント避けるべき返信
具体的なメニューへの言及ありそのメニューについて一言添える定型文のみの返信
スタッフ名の記載あり該当スタッフに伝える旨を返信スタッフ名を無視した返信
雰囲気や接客への評価どの部分が嬉しかったか具体的に「ありがとうございます」のみ
内容なし(星のみ)簡潔な感謝とおすすめの案内長文の返信

飲食店の返信例: 「ご来店いただきありがとうございます。季節の刺身盛り合わせを気に入っていただけて嬉しいです。4月からは春の食材を使った新メニューもご用意していますので、またお越しいただけたら幸いです。」

美容室の返信例: 「ご来店ありがとうございます。カラーの仕上がりにご満足いただけたようで、担当の田中も喜んでおります。次回は退色を防ぐトリートメントもご案内できますので、お気軽にご相談ください。」

星のみ(コメントなし)の口コミへの返信

星だけでコメントがない口コミも少なくありません。コメントがないからといって無視するのではなく、短い返信でも感謝を伝えてください。

このパターンの返信で重要なのは、短く簡潔にまとめることです。コメントのない口コミに長文で返すと、かえって不自然な印象になります。30〜60文字程度を目安にしてください。

高評価(星4〜5)でコメントなしの返信例: 「ご来店ありがとうございます。ご満足いただけたようで嬉しいです。またのご来店をお待ちしております。」

低評価(星1〜2)でコメントなしの返信例: 「ご来店いただきありがとうございます。至らない点がございましたら、お電話にてお聞かせいただけますと幸いです。(電話番号: XXX-XXXX-XXXX)」

低評価でコメントなしの場合は、何が不満だったのかを把握するために連絡先を案内します。公開の場で「何が悪かったのでしょうか」と質問すると、読者に対して詰問しているような印象を与えるため避けてください。

中評価(星3)への返信

星3の口コミは「悪くはないが、リピートするほどではない」という意味合いを含むことが多いです。改善の余地がある項目を確認し、それに対する姿勢を示します。

基本構成: 感謝 → 指摘された点の受け止め → 改善の具体策 → 再来店への誘い

「貴重なご意見ありがとうございます」だけで終わると、形式的な印象を与えます。何をどう改善するかを具体的に書いてください。

返信例(待ち時間への指摘): 「ご来店ありがとうございます。お待たせしてしまい申し訳ございませんでした。ご指摘の通り、土曜の昼は混み合うことが多い状況です。現在、予約枠の調整とスタッフの増員を進めております。平日の午前中は比較的ゆったりご利用いただけますので、お時間が合えばぜひお試しください。」

返信例(味への不満): 「ご来店ありがとうございます。お味がお口に合わなかったとのこと、残念に思います。調理スタッフと共有のうえ、味付けのバリエーションについて検討いたします。お好みの味付けがございましたら、次回ご来店時にお気軽にお申し付けください。」

低評価(星1〜2)への返信

低評価の口コミへの返信は、最も慎重に対応すべきです。投稿者だけでなく、それを読む潜在顧客全員に向けたメッセージであることを常に意識してください。

基本構成: お詫び → 事実の確認と受け止め → 改善策の提示 → 直接連絡の案内

対応の原則理由
24時間以内に返信する放置は問題を軽視している印象を与える
感情的にならない反論は他の読者への印象も悪化させる
事実を確認してから返信する状況を把握せずに謝罪すると信頼を損なう
個別対応に誘導する詳細なやり取りは公開の場では行わない
改善策を具体的に示す「今後気をつけます」では不十分

返信例(接客への不満): 「このたびはご不快な思いをおかけし、大変申し訳ございませんでした。ご指摘いただいた接客対応について、当日のスタッフに確認のうえ、改善指導を行いました。今後同じことが起きないよう、接客研修の頻度を月1回から月2回に増やす対応を取っております。もしよろしければ、店舗の電話番号(XXX-XXXX-XXXX)までご連絡いただけますと、改めて状況をお伺いしたく存じます。」

返信例(衛生面への指摘): 「このたびは不衛生な点がございまして、大変申し訳ございませんでした。ご指摘を受け、清掃手順の見直しと清掃チェックリストの更新を行いました。毎営業日の開店前・昼・閉店後の3回チェック体制に変更しております。お気づきの点がございましたら、店舗までお気軽にお知らせください。」

低評価口コミを受け取った直後は、感情的に反応したくなるものです。返信を書いたら一度下書きとして保存し、30分〜1時間ほど時間を置いてから読み返してください。冷静な状態で見直すと、言い回しや論点のずれに気づくことがあります。

事実と異なる口コミへの対応

来店記録がない投稿や、明らかに事実と異なる内容の口コミもあります。この場合も感情的にならず、事実を冷静に説明する返信を投稿します。

返信では「当店の記録では該当するご予約・ご来店の確認が取れませんでした」のように、客観的な事実を淡々と伝えてください。「嘘をつくな」「来店していない」などの断定的な表現は、真偽にかかわらず店舗の印象を悪くします。

返信例(来店記録なし): 「口コミの投稿をいただきありがとうございます。ご指摘の内容について確認いたしましたが、当店の記録では該当する日時のご予約・ご来店が確認できませんでした。もし別の店舗様とお間違えでなければ、詳細をお伺いしたく存じますので、お電話(XXX-XXXX-XXXX)にてお問い合わせいただけますと幸いです。」

返信例(競合からの可能性がある口コミ): 「口コミの投稿をいただきありがとうございます。ご記載の内容と当店のサービス内容に相違がございましたので、確認のためご連絡先を共有いただけますと助かります。お電話(XXX-XXXX-XXXX)にてお待ちしております。」

口コミ返信でやってはいけないNG対応

返信の「書き方」と同じくらい重要なのが、「やってはいけないこと」を把握しておくことです。一度投稿した返信はGoogleマップ上に残り、多くのユーザーの目に触れます。

口コミ返信で反論した結果、SNSでスクリーンショットが拡散されて炎上に至るケースも実際に起きています。口コミの場での反論は、たとえ店舗側に正当性があっても「怒っている店」という印象だけが広がる危険があります。

NG行動具体例なぜ問題なのか
感情的な反論「そのような事実はありません」「お客様の勘違いです」他の読者に攻撃的な印象を与える
言い訳・責任転嫁「混雑時なので仕方がありません」「当店のルールです」顧客軽視と受け取られる
個人情報の開示「○月○日にご来店の○○様ですね」プライバシー侵害。特に医療機関は厳禁
コピペ返信の連投全口コミに同じ文面をそのまま貼る「読んでいない」「関心がない」と見なされる
削除の強要・脅迫「口コミを削除しなければ法的措置を取ります」恫喝行為として問題化するリスク
高評価の見返り提供「星5レビューを書いてくれたら割引」Googleガイドライン違反。GBP停止リスク

返信は「投稿者への回答」ではなく「これから来店を検討する全員へのメッセージ」です。そのつもりで言葉を選んでください。

業種別の返信ポイントと具体例

業種によって口コミで触れられやすいテーマや、返信で注意すべきポイントが異なります。ここでは業種別のよくある口コミパターンと、それに対応した返信例を紹介します。口コミがSEOに与える影響についても参照してください。

飲食店

飲食店の口コミは、料理の味、接客、待ち時間、店内の清潔さに言及するケースが多いです。

料理への言及があれば、食材のこだわりや調理法について一言添えると、返信そのものが他の読者へのアピールにもなります。季節メニューの案内を添えると、再来店の動機づけにも有効です。

衛生面への指摘があった場合は、「清掃の頻度を上げました」「チェック体制を強化しました」のように、具体的な改善行動を記載してください。

高評価の返信例: 「ご来店いただきありがとうございます。ランチのパスタセットを気に入っていただけて嬉しいです。パスタは毎日店内で手打ちしており、季節ごとにソースを変えています。5月からはトマトと大葉の冷製パスタもご用意しますので、ぜひお試しください。」

低評価の返信例(料理への不満): 「ご来店いただきありがとうございます。ご注文の料理がご期待に沿えず申し訳ございませんでした。調理スタッフと味付け・提供温度について共有し、改善を進めております。お好みの味付けがございましたら、ご来店時にお気軽にお申し付けください。」

美容室・サロン

美容室の口コミは、仕上がりの満足度、カウンセリングの丁寧さ、店内の雰囲気に言及するパターンが中心です。

担当スタッフ名が記載されている場合は、必ずその旨に触れてください。「担当の○○に申し伝えます」の一言で、パーソナルな対応をしている印象が伝わります。

仕上がりへの不満があった場合、無料のお直し対応がある旨を返信で案内すると、「対応がしっかりしている」という印象を与えられます。

高評価の返信例: 「ご来店ありがとうございます。カットの仕上がりにご満足いただけたようで、担当の佐藤も大変喜んでおります。次回はヘッドスパとの組み合わせもおすすめですので、お気軽にご相談ください。」

低評価の返信例(仕上がりへの不満): 「ご来店いただきありがとうございます。仕上がりがご期待に沿えなかったとのこと、大変申し訳ございませんでした。当店では1週間以内であれば無料でお直し対応をしております。お手数ですが、お電話(XXX-XXXX-XXXX)にてご予約いただけますと幸いです。」

クリニック・医療機関

医療機関の口コミ返信は、個人情報の取り扱いに注意が必要です。「ご来院ありがとうございます」という返信でも、その人が特定の医療機関を利用した事実を公開してしまうことになります。

返信では「お問い合わせいただきありがとうございます」のような、来院事実に直接言及しない表現を使うのが安全です。治療内容や症状に関する詳細なやり取りは、「個別にご相談を承りますのでお電話ください」と誘導してください。

高評価の返信例: 「ご評価いただきありがとうございます。お気づきの点やご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。今後とも丁寧な対応を心がけてまいります。」

低評価の返信例: 「ご意見をいただきありがとうございます。ご不便をおかけしましたことをお詫び申し上げます。詳細につきましては、個別にお話をお伺いできればと存じます。受付(XXX-XXXX-XXXX)までご連絡いただけますと幸いです。」

整体・整骨院

整体・整骨院の口コミでは、施術効果の実感、スタッフの説明のわかりやすさ、予約の取りやすさなどがよく挙がります。

施術効果については、「痛みが改善した」「楽になった」という言及に対して過度な効果の保証をしないよう注意してください。「改善のお手伝いができて嬉しいです」程度の表現にとどめます。

返信例(高評価・施術効果への言及): 「ご来院ありがとうございます。お身体の状態が良くなったとのこと、大変嬉しく思います。日常生活でのケア方法についても、次回お伝えできればと思いますので、お気軽にご相談ください。」

業種返信で触れてよい内容返信で避けるべき内容
飲食店メニュー名、季節食材、営業情報他店との比較
美容室スタッフ名、施術メニュー、お直し対応他の顧客の情報
クリニック一般的な対応方針、連絡先案内症状、治療内容、来院の事実
整体・整骨院施術方針、予約案内治療効果の保証

すぐに使える返信テンプレート集

ここまで紹介した書き方のポイントを踏まえ、シチュエーション別の返信テンプレートをまとめます。テンプレートはあくまで「骨格」です。口コミの内容に合わせて中間部分を毎回書き換えることが、テンプレート感を消すコツです。

高評価テンプレート(星4〜5、コメントあり)

○○様、ご来店(ご利用)いただきありがとうございます。【口コミで言及された内容】を気に入っていただけて嬉しいです。【新メニュー・季節情報・スタッフへの伝達など一言】。またのご来店をお待ちしております。

書き換えポイント: 【 】の部分を口コミの具体的な内容に合わせて変更します。

高評価テンプレート(星4〜5、コメントなし)

ご来店(ご利用)いただきありがとうございます。ご満足いただけたようで嬉しいです。またのご来店をお待ちしております。

コメントなしの場合は無理に長くせず、30〜60文字で収めてください。

中評価テンプレート(星3)

○○様、ご来店いただきありがとうございます。【指摘内容】についてご不便をおかけし申し訳ございませんでした。現在、【具体的な改善策】を進めております。【再来店時のメリット・代替案】のご案内もできますので、またお越しいただけましたら幸いです。

低評価テンプレート(星1〜2、コメントあり)

○○様、ご来店いただきありがとうございます。【不満の内容】について、ご不快な思いをおかけし大変申し訳ございませんでした。ご指摘の件は担当者に確認のうえ、【具体的な改善策】を実施いたしました。よろしければ、お電話(XXX-XXXX-XXXX)にて詳しくお話をお伺いできればと存じます。

低評価テンプレート(星1〜2、コメントなし)

ご来店いただきありがとうございます。ご満足いただけなかったようで申し訳ございません。お気づきの点がございましたら、お電話(XXX-XXXX-XXXX)にてお聞かせいただけますと、サービス改善の参考にさせていただきます。

事実と異なる口コミへのテンプレート

口コミの投稿をいただきありがとうございます。ご記載の内容について確認いたしましたが、当店の記録では該当する【予約・ご来店・お取引】が確認できませんでした。もしお心当たりがございましたら、お電話(XXX-XXXX-XXXX)にてお問い合わせいただけますと幸いです。

テンプレートを使う際の注意点として、同じ日に投稿された複数の口コミに対して、同一文面で返信しないでください。連続する返信が同じ内容だと、自動化された対応であることが明白になり、かえって印象を下げます。

口コミ削除申請の手順

すべての口コミに返信で対応するのが基本ですが、Googleのポリシーに違反する口コミは削除申請が可能です。

削除申請が認められる口コミの種類

Googleが定めるポリシー違反に該当する口コミは、申請により削除される可能性があります。

違反の種類具体例
スパムや虚偽の口コミ来店事実のない投稿、同一人物の複数アカウントからの投稿
不適切な表現誹謗中傷、差別的な発言、脅迫
利害関係者による投稿競合他社の従業員による意図的な低評価
関連性のない内容ビジネスと無関係な政治的主張や個人的な意見

「味が好みではなかった」「待ち時間が長かった」のような主観的な不満は、たとえ低評価であっても削除対象にはなりません。不満に対しては返信で誠実に対応してください。

申請の手順

GBPの管理画面から削除申請を行う手順は、PC・スマートフォンともに同じ流れです。

GBPの管理画面にログインし、「口コミ」のセクションを開きます。該当する口コミの右上にある三点メニュー(…)をクリックし、「レビューを報告」を選択します。違反の種類を選んで送信すると申請は完了です。

申請から削除の可否が決定するまで、数日から数週間かかることがあります。その間は該当口コミへの返信を忘れずに行ってください。返信があれば、口コミを読んだ第三者に対して「店舗は把握・対応済み」という印象を残せます。

削除が認められなかった場合は、Googleのサポートに再度問い合わせることも可能です。再申請する際は、ポリシー違反の具体的な根拠を添えて送信してください。

口コミ返信の運用ルール

口コミ返信を「気づいたときにやる」程度の運用にしていると、必ず対応漏れが発生します。日常業務の一部として仕組み化してください。

返信業務の標準化

口コミ返信を属人的な作業にしないために、運用ルールを策定してください。

担当者の設定: 口コミの確認と返信の担当者を明確にします。店長が兼務するか、専任のスタッフを置くか。多店舗の場合は本部で一括対応するか、各店舗に任せるかを決めてください。

返信のタイミング: 24時間以内の返信を目標に設定し、毎朝の業務フローに「口コミ確認・返信」を組み込みます。GBPアプリの通知設定をオンにしておくと、新しい口コミが投稿された時点で把握できます。

承認フロー: 高評価の口コミへの返信は担当者の判断で即対応。星1〜2の低評価口コミは、返信内容を店長またはエリアマネージャーが確認してから投稿する。この2段階のフローにすると、低評価への対応ミスを防げます。

返信テンプレートの運用と管理

テンプレートは「そのまま使う」のではなく「ベースにして個別化する」ためのものです。テンプレートをコピー&ペーストしただけの返信は、読む人にすぐ見抜かれます。

テンプレートに含めるべき要素は、冒頭の感謝・お詫びの文、結びの再来店誘導の文、連絡先の案内文の3つです。中間部分は口コミの内容に合わせて毎回書き換えます。

テンプレートの管理方法として、GoogleスプレッドシートやNotionなどで「パターン別テンプレート」「よく使う言い回し集」を整備しておくと、スタッフ間での対応品質が安定します。返信のバリエーションとして、感謝の表現を10パターン程度用意しておくと、コピペ感のない返信を書きやすくなります。

月次の振り返り

月に1回、口コミの状況を確認します。

確認項目数値目標の例
新規口コミ件数月5件以上
平均評価4.0以上を維持
返信率100%
平均返信時間24時間以内
低評価口コミの件数と傾向前月比で減少

低評価の口コミに同じ内容の指摘が繰り返し出ている場合は、返信で対応するだけでなく、サービスや運営の改善にフィードバックしてください。口コミは顧客の声を直接聞ける貴重なチャネルです。

平均評価が4.2〜4.8の範囲に収まっている状態が理想的です。4.9〜5.0の店舗は「口コミが操作されているのでは」と疑われることもあるため、ネガティブな口コミが混在しているほうがむしろ自然で信頼されます。

口コミを増やす仕組み

返信の品質を高めるのと並行して、口コミの総数を増やす施策も進めます。口コミの件数はMEOの評価要因の一つであり、ローカルSEOの順位改善にも直結します。

来店時の口頭依頼

サービス提供後の満足度が高いタイミングで、「よろしければGoogleマップにご感想をお聞かせください」と伝えます。強制ではなく、あくまで自然な声かけが重要です。

依頼のタイミングには業種ごとのコツがあります。飲食店ならお会計時、美容室なら仕上がり確認でお客様が鏡を見て笑顔になったとき、クリニックなら受付で次回予約を取るとき。満足の表情が見えた瞬間に声をかけるのが有効です。

QRコードの設置

Googleマップの口コミ投稿URLをQRコード化し、レジ横やテーブルに設置します。スマートフォンで読み取るだけで投稿画面に遷移できるため、投稿のハードルが下がります。

QRコードの作成手順: GBPの管理画面で「口コミを増やす」セクションを開くと、口コミ投稿用の短縮URLが取得できます。このURLを無料のQRコード生成ツールに入力すると、印刷用のQRコードが出来上がります。

設置場所は、顧客の目に自然に入る位置を選んでください。レジ横のスタンドPOP、テーブルのメニュー立て、お手洗いの鏡横などが効果的です。「お声をお聞かせください」と一言添えたカードと組み合わせると、投稿率がさらに上がります。

フォローアップメール・SMS

会員登録のあるビジネスでは、来店翌日に感謝のメールやSMSを送り、口コミ投稿への導線を設置します。メールの開封率を考慮し、件名は「昨日はありがとうございました」のようなシンプルなものにしてください。

メール本文の構成は、来店のお礼を1〜2文で述べたあと、「よろしければご感想をお聞かせください」のリンクを設置するだけで十分です。長文のメールは読まれません。

ガイドライン違反に注意

口コミ依頼で注意すべきは、「高評価のみを求めない」ことです。「星5をお願いします」のような依頼はGoogleのガイドライン違反であり、発覚した場合はGBPの停止リスクがあります。あくまで率直な感想を求める形にしてください。

以下の行為はGoogleのガイドラインで禁止されています。

  • 口コミの見返りに金銭・割引・特典を提供する
  • 高評価のみを選択的に依頼する
  • スタッフや知人に口コミを書かせる
  • 代行業者に口コミの大量投稿を依頼する

違反が発覚した場合、該当する口コミの削除だけでなく、GBPそのものの掲載停止につながる可能性があります。短期的な評価の上昇よりも、長期的な信頼の構築を優先してください。

口コミ返信と他のMEO施策の連携

口コミ返信は単独の施策ではなく、GBP全体の運用と連動させることで効果が高まります。GBP口コミ活用の実務も参照してください。

GBPの投稿機能で新メニューやキャンペーン情報を発信している場合、口コミ返信の中で「最新の投稿で新メニューをご紹介しています」と案内すると、投稿の閲覧数を増やす導線になります。

口コミで繰り返し言及されるキーワード(「個室」「子連れ」「駐車場」など)があれば、GBPのビジネス情報やサービス説明に反映してください。口コミとGBP情報の一貫性が高い店舗は、ローカル検索でも評価されやすくなります。MEOの順位を決める要因の詳細は別記事で解説しています。

口コミ管理は、店舗SEO戦略全体の設計ローカルマーケティング戦略の立て方と合わせて、総合的に取り組んでください。

よくある質問

Q. 口コミへの返信はどのくらいの頻度で行うべきですか

A. 理想は24時間以内の返信です。毎朝の業務開始時に口コミの確認と返信をルーティンに組み込むと、対応漏れを防げます。返信が遅れても、1週間以内には必ず対応してください。未返信の口コミが溜まると、顧客対応に消極的な印象を与えます。

Q. 悪質な口コミや事実無根の書き込みにはどう対応すべきですか

A. Googleのポリシーに違反する口コミ(個人への誹謗中傷、虚偽の内容、スパム等)は、GBPの管理画面から削除申請が可能です。削除が認められるまでの間は、事実を冷静に説明する返信を投稿してください。感情的な反論は他のユーザーへの印象も悪くなるため避けてください。

Q. 口コミの依頼はGoogleのガイドラインに違反しませんか

A. 口コミの投稿を依頼すること自体はガイドライン違反ではありません。違反になるのは、報酬や割引と引き換えに口コミを求めること、高評価のみを依頼すること、虚偽の口コミを投稿・依頼することです。『よろしければご感想をお聞かせください』という形での依頼は問題ありません。

Q. 口コミ返信の適切な文字数や長さはどれくらいですか

A. 高評価の口コミには100〜150文字程度、低評価の口コミには150〜250文字程度が目安です。星のみでコメントのない口コミには30〜60文字で十分です。長すぎる返信は読まれにくく、短すぎる返信はテンプレート感が出ます。口コミの内容量に合わせた長さが自然です。

Q. 過去の古い口コミにもさかのぼって返信すべきですか

A. 可能であれば返信してください。1年以上前の口コミでも、返信がないと『この店は口コミを見ていない』という印象を与えます。古い口コミに返信する際は『返信が遅くなり申し訳ございません』と一言添えると丁寧です。まとめて返信する場合でも、1件ずつ内容に合わせた返信を書いてください。

Author / Supervisor

山本 貴大

監修

山本 貴大

代表取締役 / 株式会社ローカルマーケティングパートナーズ

マーケティング支援の実務経験を活かし、BtoB/BtoCの戦略設計から施策実行まで150件超のプロジェクトを統括。地場の店舗ビジネスからスタートアップ、上場企業まで、現場に入り込んで再現性あるマーケティングを構築する。セミナー支援では企画・運営・登壇まで一気通貫で手がける。

LinkedIn
PILLAR GUIDE 店舗のSEO対策 ガイド記事を読む

店舗のSEO・集客設計を相談する

MEO・SEO・広告を組み合わせた集客設計で、地域検索からの来店を増やします

150件超の店舗支援実績 / 初回相談無料 / 秘密厳守