不動産会社のSEO対策 SUUMO依存から自社集客に切り替える方法
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不動産会社のSEO対策 SUUMO依存から自社集客に切り替える方法

執筆: ローカルマーケティングパートナーズ 編集部

監修: 山本 貴大

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SUUMOやHOME’Sに毎月数十万円の掲載費を払い続けているのに、反響単価は上がる一方。相見積もりも増えて、ポータル経由の成約率が年々下がっている――そんな状況に陥っている不動産会社は少なくありません。

自社サイトのSEOを強化すれば、ポータル依存から段階的に脱却できます。ただし「東京 マンション」のようなビッグワードでポータルに挑むのは現実的ではありません。狙うべきは「世田谷区 中古マンション 駅近」のような、ポータルが個別ページを持たないロングテール領域です。

この記事では、キーワード戦略からコンテンツ設計、技術SEO、E-E-A-T対策、被リンク獲得、MEO連携まで、不動産会社のSEO対策を実務レベルで整理します。

なぜ不動産会社にSEO対策が必要なのか

ポータル依存のリスク

不動産会社の集客は、SUUMOやHOME’S、at homeへの掲載に大きく依存しています。月額掲載費は地域や掲載プランによって異なりますが、都市部だと月30万〜100万円以上を投じている会社も珍しくありません。

ポータル経由の反響には構造的な問題があります。ユーザーは複数社に同時に問い合わせるため相見積もりになりやすく、成約率はそこまで高くなりません。掲載を止めた瞬間に反響がゼロになるという「蛇口型」の構造も、経営上のリスクです。

一方で、自社サイト経由の反響は「この会社に頼みたい」という指名来店に近い性質を持ちます。成約率が高く、ポータル掲載費も不要です。SEOは短期で成果が出る手法ではありませんが、一度構築したコンテンツは蓄積する資産です。12ヶ月の運用で、ポータル比率を50%以下に落とした不動産会社も出てきています。

ポータルのドメインパワーと勝てる領域

「東京 マンション」「大阪 賃貸」のようなビッグワードの検索結果は、SUUMO、HOME’S、at homeが上位を独占しています。数百万ページ規模のインデックス数、長年の運用による被リンクの蓄積、ドメインオーソリティの高さは、中小不動産会社が正面から挑んで覆せるものではありません。

ただし、ポータルサイトが手薄な領域は確実に存在します。ポータルは物件検索データベースとしては強力ですが、以下の情報ニーズには応えきれていません。

エリアの生活情報 — 「世田谷区 子育て 住みやすさ」「文京区 治安 ファミリー」など。ポータルは物件データベースであり、街の暮らしに関する情報は薄いのが実情です。

物件購入の専門知識 — 「中古マンション リノベーション 費用」「住宅ローン審査 基準」など。購入プロセスに関する知識系コンテンツはポータルの守備範囲外です。

地域名+具体的条件の掛け合わせ — 「杉並区 駅徒歩5分 中古戸建」「目黒区 ペット可 マンション 相場」のように条件を絞り込んだキーワード。ポータルは検索機能で対応していますが、個別キーワードに最適化されたページは持っていません。

こうしたロングテールキーワードが、不動産会社のSEO攻略対象です。

キーワード戦略

3層構造で考える

不動産SEOのキーワードは、3層に分けると戦略が立てやすくなります。

キーワード例月間検索Vol目安攻略難易度
ビッグ東京 マンション、大阪 賃貸10,000以上ポータル独占で困難
ミドル世田谷区 中古マンション、吉祥寺 新築戸建500-5,000競合次第で狙える
ロングテール世田谷区 中古マンション 駅近 リノベ、吉祥寺 新築 3LDK 相場50-500現実的に上位表示可能

中小不動産会社が狙うべきは、ミドルとロングテールです。ロングテール領域はポータルが個別ページを用意しておらず、競合も少ないため、質の高いコンテンツを作れば3〜6ヶ月で上位表示を狙えます。

地域名+物件種別の掛け合わせ

キーワード設計の基本は「地域名+物件種別」の掛け合わせです。自社の商圏エリアに対して、以下のように展開します。

地域名の候補は、区市町村名、駅名、エリア通称(「下北沢」「自由が丘」など)を洗い出します。物件種別は、中古マンション、新築戸建、中古戸建、土地、投資用マンション、賃貸(扱っている場合)が基本です。

さらに「相場」「住みやすさ」「治安」「子育て」「リノベーション」などの修飾語を掛け合わせると、具体的な検索ニーズに合致したキーワード群ができあがります。

Googleキーワードプランナーやラッコキーワードで検索ボリュームを確認し、自社の商圏内で需要が大きいものから優先的にコンテンツを作成してください。キーワード設計の詳しい手順はローカルSEOのキーワード設計も参照してください。

検索意図を3フェーズで分類する

同じ「世田谷区 中古マンション」でも、検索者の購買フェーズによって求めている情報は異なります。

情報収集フェーズ — 「世田谷区 住みやすさ」「世田谷区 治安」のように、エリアの概要を調べている段階。住みやすさガイドやエリア比較記事が対応します。

比較検討フェーズ — 「世田谷区 中古マンション 相場」「世田谷区 新築 vs 中古」のように、具体的な条件で比較している段階。相場データや物件種別の比較記事が有効です。

意思決定フェーズ — 「世田谷区 不動産会社 おすすめ」「世田谷区 中古マンション 内覧」のように、行動に移す直前の段階。成約事例や会社紹介ページで対応します。

Googleの検索結果を実際に確認し、上位に表示されているページのタイプ(物件一覧なのか、相場まとめなのか、エリアガイドなのか)を見て判断してください。フェーズごとにコンテンツの型が変わるため、一つのキーワードに対して複数のページを用意する必要はありません。検索意図に合った1本をしっかり作り込む方が効果的です。

コンテンツSEO

エリア情報ページ

不動産会社のコンテンツSEOで最も差別化しやすいのが、エリア情報ページです。物件を扱うエリアの「住みやすさガイド」を作成します。

  • 最寄り駅の乗降客数、主要ターミナルまでのアクセス時間
  • スーパー、病院、学校、公園など生活インフラの充実度
  • 治安データ(犯罪発生件数などの公的データを引用)
  • 子育て環境(保育園の待機児童数、学区情報)
  • 街の雰囲気や特徴(地元で長年営業している不動産会社だからこそ書ける情報)
  • 再開発計画や今後の地価動向

こうした情報は、ポータルサイトには載っていません。地元に根差した不動産会社だからこそ発信できる内容であり、独自性の高いコンテンツになります。

物件種別の解説ページ

「中古マンション購入の流れ」「注文住宅と建売の違い」「住宅ローン審査の基準」など、物件購入プロセスに関する解説記事も有効です。

これらのキーワードで検索するユーザーは、まだ物件探しの初期段階にいます。情報提供を通じて自社の専門性を認知してもらい、物件探しの段階で第一想起される状態を作るのが目的です。

記事の中で「このエリアなら当社に相談ください」と自然に誘導する導線を設計しておけば、情報収集段階のユーザーを見込み顧客に転換できます。

事例コンテンツ

成約事例や顧客インタビューは、SEOとCV(コンバージョン)の両方に効くコンテンツです。

「世田谷区でリノベーションマンションを購入されたA様の事例」のように、地域名と物件種別をタイトルに含めることでSEO効果が得られます。同時に、購入を検討しているユーザーが具体的なイメージを持てるため、問い合わせにもつながりやすいです。

事例は年間10-20本を目標に蓄積していくと、数年後には強力なコンテンツ資産になります。

コンテンツ公開の頻度と優先順位

理想は月に4-8本のペースですが、リソースが限られる場合は優先順位をつけて進めます。

リソースが潤沢な場合(月8本ペース): エリア情報ページ3本 + 物件種別解説2本 + 事例2本 + お役立ちコラム1本の配分です。

リソースが限られる場合(月4本ペース): まず自社の主力エリア2-3地域のエリア情報ページを充実させることを優先してください。1つのエリアページを2,000-3,000字程度でしっかり作り込めば、それだけで複数のロングテールキーワードで流入を獲得できます。

いずれの場合も、文字数だけ増やしても意味がありません。検索ユーザーが「このページで問題が解決した」と感じる網羅性と具体性が基準です。店舗ビジネス全般のコンテンツSEOの進め方は店舗集客のためのSEO戦略でも解説しています。

技術SEO

物件ページの構造化データ

不動産サイトの技術SEOで最も重要なのが、構造化データの実装です。物件ページにはRealEstateListingスキーマを設定し、検索エンジンが物件情報を正確に認識できるようにします。

項目対応するschema.orgプロパティ
物件名name
所在地address(PostalAddress)
価格offers.price / offers.priceCurrency
面積floorSize
間取りnumberOfRooms
物件写真image
掲載日datePosted

構造化データを正しく設定すると、Googleのリッチリザルトに物件情報が表示される可能性が高まり、検索結果でのクリック率が向上します。

表示速度の改善

不動産サイトは物件写真が多いため、表示速度が遅くなりがちです。PageSpeed Insightsで80点以上を目標に、以下の対策を行います。

画像の最適化が最優先です。物件写真はWebP形式に変換し、適切なサイズにリサイズします。表示領域外の画像には遅延読み込み(lazy loading)を設定してください。

物件一覧ページが数百件の物件を1ページに表示している場合は、ページネーションまたは無限スクロールを実装し、初期表示の読み込み量を減らします。

モバイルフレンドリー

不動産検索の70%以上がスマートフォンからです。レスポンシブデザインは当然として、以下の点に注意してください。

電話番号はタップで発信できるリンクにする。物件写真はスワイプで切り替えられるUIにする。地図はGoogleマップを埋め込み、ワンタップで経路案内に遷移できる状態にする。問い合わせフォームの入力項目は最小限に絞り、氏名・電話番号・問い合わせ内容の3項目程度にまとめます。

URLの設計

物件ページやエリアページのURL構造も、SEOに影響します。

  • エリアページ: /area/setagaya/ /area/meguro/
  • 物件種別ページ: /area/setagaya/used-mansion/
  • 個別物件ページ: /property/12345/
  • エリアガイド: /guide/setagaya-livability/

URLは短く、英数字で構成し、何のページかが推測できる構造にしてください。日本語URLはSNSで共有するときに文字化けするため避けます。

内部リンク設計

エリアからクラスターへの導線

不動産サイトのSEO効果を最大化するには、エリアページを起点としたトピッククラスターを構築します。

不動産サイトのSEO構造設計

構造は以下のようになります。

トップページからエリア一覧ページへリンクし、エリア一覧ページから各エリアの個別ページへリンクします。各エリアページからは、そのエリアの物件種別ページ(中古マンション、新築戸建など)や、エリアガイド記事へリンクします。個別物件ページからは、同じエリアの他の物件や、エリアガイドへの相互リンクを設置します。

この構造により、検索エンジンはサイト全体のテーマ性(この会社はこのエリアの不動産に強い)を認識しやすくなります。内部リンク設計の考え方についてはSEO内部リンク設計の実務で詳しく解説しています。

パンくずリストの設計

パンくずリストは、ユーザーの回遊と検索エンジンのクロール効率の両方に寄与します。

物件ページであれば「トップ > 世田谷区 > 中古マンション > 物件名」、エリアガイドであれば「トップ > エリアガイド > 世田谷区の住みやすさ」のように、サイトの階層構造を反映した設計にしてください。

BreadcrumbListスキーマのJSON-LDも合わせて実装すると、検索結果にパンくずが表示され、クリック率の向上が期待できます。

関連物件のレコメンド

個別の物件ページには、「同じエリアの物件」「同じ価格帯の物件」「最近閲覧した物件」などのレコメンドセクションを設置します。これは内部リンクの増強になるだけでなく、ユーザーの回遊率を高め、サイト滞在時間の向上にもつながります。

ポータル連携と段階的な脱却ロードマップ

ポータルを完全にやめる必要はない

誤解されがちですが、自社SEOを強化するからといって、ポータル掲載を即座にやめる必要はありません。ポータルは短期的な反響獲得には効果的であり、自社サイトのSEOが育つまでの間は併用するのが現実的です。

重要なのは、ポータルに100%依存した状態から、自社サイト経由の反響比率を段階的に高めていくことです。

段階的な移行スケジュール

Phase 1(0-3ヶ月目)基盤整備

自社サイトの技術SEO対策(構造化データ、表示速度、モバイル対応)を実施します。同時に、主力エリア2-3地域のエリア情報ページを作成し、コンテンツSEOの基盤を構築します。この段階ではポータル掲載は維持します。

Phase 2(4-6ヶ月目)コンテンツ拡充

エリア情報ページを10地域以上に拡大し、物件種別の解説記事や事例コンテンツの公開を開始します。Search Consoleで検索流入データを確認し、反応が良いキーワード領域にコンテンツ投資を集中させます。

Phase 3(7-12ヶ月目)反響比率のシフト

自社サイト経由の反響が安定して発生するようになったら、ポータル掲載費の見直しを検討します。費用対効果が低いプラン(上位掲載オプションなど)から段階的に削減し、浮いた予算を自社サイトのコンテンツ制作に充てます。

Phase 4(13ヶ月目以降)自社集客の主力化

自社サイト経由の反響比率が全体の30-50%に達したら、ポータル掲載を最小限のプランに縮小します。ポータルはブランド認知の維持目的で残す判断もありますが、反響獲得の主軸は自社サイトに移行している状態を目指します。

効果測定の指標

移行の進捗を測るために、以下の指標を月次で計測してください。

指標計測方法目標値の目安
自社サイトのオーガニック流入数GA4月次10%増
自社サイト経由の問い合わせ数フォーム送信+電話計測ポータル比率と逆転
ポータル経由の反響単価(CPA)掲載費/反響数自社サイトCPAとの比較
主要キーワードの検索順位Search Console / 順位計測ツール3ページ目以内に定着
コンテンツ公開本数サイト更新ログ月4-8本

SEOで集客した見込み客をLINEに誘導し、物件情報の定期配信やチャット相談でナーチャリングする手法も有効です。LINE活用の詳しい設計は不動産会社のLINEマーケティングを参考にしてください。

E-E-A-T対策

不動産は「住まい」という人生に大きく影響する意思決定に関わる分野です。Googleの品質評価ガイドラインではYMYL(Your Money or Your Life)に該当し、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)が検索順位に影響しやすい領域です。

経験(Experience)を示す

実際に取引を仲介した経験がわかるコンテンツを充実させてください。成約事例では「物件の魅力をどう見極めたか」「買主がどんな点で迷っていたか」「値引き交渉の経緯」など、仲介の現場を知る人にしか書けない情報を盛り込みます。

スタッフブログや物件レビューで担当者の顔写真・名前を出すのも有効です。匿名の情報よりも、「宅地建物取引士の○○がご案内します」と明記されている方が、読者にもGoogleにも信頼されます。

専門性(Expertise)の証明

不動産の専門性は、保有資格で示すのが最も直接的です。宅地建物取引士、不動産鑑定士、管理業務主任者、ファイナンシャルプランナーなどの資格情報を、会社概要ページやスタッフ紹介ページに記載してください。

記事中でも「宅建士としての経験から言えば」「実務では○○のケースが多い」のように、資格や実務経験に裏打ちされた見解を示すと、コンテンツの専門性が上がります。

権威性と信頼性の向上

会社概要ページに、免許番号(宅建業免許)、所属団体(全日本不動産協会等)、業界歴、取扱実績数を明記します。免許番号は更新回数も含めて記載すると、営業年数の長さが伝わります(例: 国土交通大臣(3)第○○号 → 15年以上の営業実績)。

お客様の声やGoogleクチコミの件数・評価も信頼性を裏付けます。クチコミ評価を高めるための施策についてはGoogleクチコミを増やす方法で詳しく解説しています。

被リンク獲得の外部施策

自社サイトのドメインパワーを高めるには、質の高い被リンクが不可欠です。不動産業界では以下の方法が実践しやすい施策です。

地域メディア・自治体との連携

地元の商工会議所、自治体の移住促進サイト、地域情報メディアとの連携は、不動産会社にとって取り組みやすい被リンク獲得策です。移住促進イベントへの協力、空き家バンクへの物件登録、地域のお祭りやイベントへの協賛など、地元での活動がウェブ上の被リンクにつながるケースは珍しくありません。

自治体の空き家対策ページから自社サイトへのリンクは、行政ドメイン(.lg.jp)からの被リンクとなるため、SEO的にも価値が高いです。

業界団体・関連事業者からの被リンク

全日本不動産協会や不動産流通経営協会などの業界団体の会員一覧ページからのリンクは、権威性の証明にもなります。リフォーム業者、引越し業者、住宅ローンの取扱金融機関など、関連事業者との相互紹介ページを設けることも有効です。

データ・調査レポートの公開

自社の取引データを活用した「○○区の中古マンション成約事例レポート」「エリア別坪単価の推移」などの調査コンテンツは、ニュースサイトや他のブログから引用・リンクされやすいです。データに基づくコンテンツは継続的に被リンクを集めるため、半年に1回程度の更新を目安に運用してください。

Googleビジネスプロフィールとの連携

不動産会社のSEOは、Googleビジネスプロフィール(GBP)を活用したMEO対策と組み合わせて初めて効果を発揮します。「○○区 不動産」で検索すると、検索結果の上部にGoogleマップのローカルパック(地図+3社の一覧)が表示されます。ここに自社が掲載されるかどうかは、来店や電話での問い合わせ数に直結します。

GBPの最適化ポイントは以下のとおりです。

ビジネス情報の正確な登録 — 会社名、住所、電話番号(NAP情報)はサイトと完全一致させます。表記揺れ(「株式会社」の有無、番地の書き方)がないか確認してください。

カテゴリの適切な設定 — メインカテゴリを「不動産仲介業」に設定し、サブカテゴリで「不動産鑑定業」「マンション管理会社」など取扱業務に応じて追加します。

投稿機能の活用 — 新着物件、イベント情報、お役立ちコラムの更新通知をGBPの投稿機能で週1回以上発信します。投稿があるビジネスは「アクティブに営業している」と見なされ、ローカルパックでの表示順位に好影響を与えます。

クチコミへの返信 — すべてのクチコミに個別に返信してください。ポジティブな内容には感謝を、ネガティブな内容には改善対応を具体的に記載します。返信率の高さもGBPの評価要因の一つです。

SEO(オーガニック検索)とMEO(ローカル検索)は別の順位アルゴリズムで動いていますが、自社サイトのコンテンツ評価とGBPの充実度は相互に影響します。両方を並行して育てる意識が重要です。MEO対策の詳しい進め方はMEOとローカルSEOの統合戦略を参照してください。

アクセス解析とPDCA

Search Consoleで検索流入を追う

SEO施策の効果を測るには、Google Search Console(GSC)のデータが欠かせません。確認すべき指標は「表示回数」「クリック数」「平均掲載順位」「CTR(クリック率)」の4つです。

月次で確認する際の着目点を挙げます。

順位が20位以内で表示回数が多いのにCTRが低いキーワード — タイトルやメタディスクリプションの改善余地があります。

順位が11-20位で安定しているキーワード — コンテンツの加筆やリライトで10位以内に押し上げられる可能性が高い領域です。

新たに表示され始めたキーワード — 想定していなかったキーワードで流入がある場合、そのニーズに応える専用ページを作成するチャンスです。

GA4でユーザー行動を把握する

GA4では「どのページから入ってきて、次にどこを見て、問い合わせに至ったか」の流れを追えます。不動産サイトで特に重視したい指標はエンゲージメント率と問い合わせ完了数です。

エリア情報ページからの回遊率が低い場合は、物件一覧や問い合わせページへの導線(CTA)が弱い可能性があります。逆に、コラム記事のエンゲージメント率が高いのに問い合わせにつながっていない場合は、記事内のCTA設計を見直してください。

PDCAの回し方

SEOのPDCAは月次のサイクルで回します。月初にGSCとGA4のデータを確認し、改善対象のページを3-5本選びます。その月のうちにリライトや加筆を実施し、翌月の数値変動を確認します。

「書いて終わり」にせず、公開後3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月の時点で数値を振り返ることが、不動産SEOを成果につなげるための基本動作です。

不動産SEOで避けるべき落とし穴

物件ページの大量生成だけで終わらせない

物件データベースから自動生成したページを大量にインデックスさせるだけでは、SEO効果は限定的です。成約済み物件のページが放置されてクロールバジェットを浪費したり、内容が薄いページが低品質評価を受けるリスクがあります。

成約済み物件ページは、noindexに設定するか、エリアの相場データページに統合するなどの対処が必要です。物件掲載数が500件を超えるサイトでは、サイトマップの分割(物件ページ用・コンテンツページ用)も検討してください。

重複コンテンツに注意する

ポータルサイトに掲載している物件情報と、自社サイトに掲載している物件情報の内容が完全に同一だと、重複コンテンツの問題が生じます。自社サイトの物件ページには、ポータルには載せていない追加情報(スタッフの物件コメント、周辺環境の写真、内覧動画へのリンクなど)を加えて差別化してください。

canonicalタグの設定漏れ

物件一覧ページで並び替え条件やフィルタ条件がURLパラメータとして付与される場合、同一内容のページが複数URLで存在することになります。canonicalタグで正規URLを指定し、重複を解消してください。放置すると、Googleがどのページを評価すべきか判断できず、順位が分散します。

画像のalt属性を省略しない

物件写真のalt属性に「写真1」「image」と書いたり、空のままにしているサイトが多いです。「世田谷区○○ 3LDK 中古マンション リビング」のように、物件情報とキーワードを含んだ記述にすることで、画像検索からの流入も期待できます。

よくある質問

Q. 不動産会社がSEOに取り組むメリットは何ですか

A. ポータルサイトへの掲載費を削減しながら、自社サイト経由の反響を増やせることです。ポータル経由の反響はCPAが高く相見積もりになりやすいですが、自社サイト経由は指名来店に近く、成約率が高い傾向があります。

Q. 不動産SEOで上位表示は現実的ですか

A. 「地域名+物件種別」のロングテールキーワードなら十分可能です。「東京 マンション」のようなビッグワードはポータルに勝てませんが、「世田谷区 中古マンション 駅近」のような具体的なキーワードは中小不動産会社でも上位表示を狙えます。

Q. 不動産SEOはどのくらいで効果が出ますか

A. 地域特化のコンテンツを月4-8本ペースで公開した場合、3-6ヶ月で検索流入の増加が見え始めます。1年継続するとポータル依存度を30-50%下げられるケースが多いです。

Q. 不動産SEOを外注する場合の費用はどのくらいですか

A. 月額10万〜50万円が一般的な価格帯です。コンテンツ制作のみの場合は月10万〜20万円、技術SEOの改善を含む総合支援では月30万〜50万円程度が目安です。ポータル掲載費と比較し、12ヶ月スパンでの費用対効果を見て判断してください。

Q. MEO対策とSEO対策はどちらを先にやるべきですか

A. 両方同時に始めるのが理想ですが、リソースが限られる場合はGoogleビジネスプロフィールの最適化(MEO)を先に整えてください。設定作業自体は1〜2日で完了し、ローカルパックへの表示は比較的早く効果が出ます。SEOは成果が出るまで3〜6ヶ月かかるため、MEOで短期の集客を確保しつつ、並行してコンテンツを蓄積していく進め方が現実的です。

Author / Supervisor

山本 貴大

監修

山本 貴大

代表取締役 / 株式会社ローカルマーケティングパートナーズ

マーケティング支援の実務経験を活かし、BtoB/BtoCの戦略設計から施策実行まで150件超のプロジェクトを統括。地場の店舗ビジネスからスタートアップ、上場企業まで、現場に入り込んで再現性あるマーケティングを構築する。セミナー支援では企画・運営・登壇まで一気通貫で手がける。

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