背景と課題
クラウド型業務管理SaaSを提供するクライアント企業は、Series Bの資金調達を完了し、ARR(年間経常収益)の急速な拡大を目指していた。しかし、リード獲得チャネルは年数回の展示会出展にほぼ全面的に依存しており、展示会の開催時期に業績が左右される不安定な構造を抱えていた。展示会1件あたりのCPA(獲得単価)は高騰を続け、投資効率の悪化がシリーズ後の成長戦略における最大のボトルネックとなっていた。
施策と実行プロセス
まず、ターゲット企業のペルソナ再定義とカスタマージャーニーの可視化を実施した。その上で、検索意図に基づくオウンドメディアの設計と、業界課題を深掘りしたホワイトペーパーの制作を並行して進めた。SEO対策を施した記事コンテンツを月間15本ペースで公開し、各記事からホワイトペーパーのダウンロード導線を設計。さらに、ダウンロードリードに対するナーチャリングメールのシナリオを構築し、インサイドセールスチームとの連携フローも整備した。施策開始から3ヶ月でオーガニック流入が目に見えて増加し始め、6ヶ月後にはコンテンツ経由のリードが全体の過半数を占めるまでに成長した。
成果
施策開始から6ヶ月で月間リード数は従来の3倍に到達し、CPA(獲得単価)は60%の削減を実現した。展示会への依存度は大幅に低下し、通年で安定したリード供給が可能な体制が構築された。加えて、コンテンツを通じた認知形成により、商談化率も従来比で15ポイント向上。「コンテンツを読んでから問い合わせた」という質の高いリードが増えたことで、営業チームの生産性も改善された。
クライアントの声
「展示会頼みの状態から脱却できたことで、事業計画の精度が格段に上がりました。マーケティング投資のROIを経営会議で自信を持って説明できるようになったのは大きな変化です。」