背景と課題
東証プライム市場に上場する大手製造業企業が、DX支援を軸とした新規サービスの市場投入を計画していた。長年にわたり培ってきた製造現場の知見を活かしたサービスであり、プロダクト自体の競争力には自信があった。しかし、クライアント企業の社名から想起されるのは従来の製造業としてのイメージが圧倒的に強く、新規サービスの存在がターゲット企業にほとんど認知されていないという課題があった。テレビCMなどのマス広告は予算規模的に現実的ではなく、ターゲットを絞った効率的な認知浸透策が求められていた。
施策と実行プロセス
ターゲット企業リストの精査を行い、業種・規模・DX推進状況に基づくセグメンテーションを実施した。その上で、各セグメントの関心領域に合わせたテーマ別セミナーシリーズを企画した。「製造業DXの最前線」「スマートファクトリー実践事例」「サプライチェーン最適化の新潮流」など、ターゲット企業の経営課題に直結するテーマを設定し、月2回の定期開催体制を構築。集客はLinkedIn広告、業界メディアタイアップ、既存顧客ネットワークを活用したリファラル施策の3軸で展開した。セミナー後のフォローアップとして、参加者限定のホワイトペーパー提供と個別相談会への誘導を設計し、認知から商談への転換を促進するナーチャリングフローも整備した。
成果
半年間で計12回のセミナーを開催し、延べ1,800名が参加。ターゲット企業リスト上の認知浸透率は40%に達し、当初の目標を大幅に超過達成した。セミナー参加者からの商談化率は25%と高い水準を記録し、新規サービスのパイプライン構築に大きく貢献。また、セミナーコンテンツを再編集したオウンドメディア記事が業界内で広くシェアされ、ソートリーダーシップの確立にもつながった。新規サービスの初年度売上目標は達成率120%となり、社内での追加投資の承認も獲得した。
クライアントの声
「上場企業ゆえの『何をやっている会社か分からない』という壁を、セミナーという形で効果的に突破できました。単なる認知獲得にとどまらず、ソートリーダーシップの確立まで実現できたことで、新規サービスの営業活動が格段にやりやすくなりました。」