背景と課題
従業員エンゲージメント領域でSaaSプロダクトを展開するHRテック企業は、Series Dの資金調達を経てIPOを視野に入れた急成長フェーズにあった。プロダクトの評価は高く、既存顧客からの紹介やアウトバウンド営業で一定の成長を遂げてきたが、マーケティング専任の組織が存在しておらず、リード獲得は営業個人のネットワークと努力に全面的に依存していた。IPOに向けた成長曲線を描くには、属人的な営業活動からの脱却と、スケーラブルなリード供給体制の構築が急務だった。
施策と実行プロセス
まず、CMO不在の状況において、マーケティング戦略の全体設計と組織構築のロードマップを策定した。第1フェーズでは、マーケティングオートメーション(MA)ツールの選定・導入とリードスコアリングの設計を行い、営業部門との間でMQL(Marketing Qualified Lead)の定義を合意した。第2フェーズでは、SEO記事・ホワイトペーパー・ウェビナーの3チャネルを軸としたコンテンツ戦略を立案し、外部パートナーを含む実行体制を構築。第3フェーズでは、マーケティング人材の採用要件定義と面接プロセスの設計を支援し、3名のマーケターの採用を実現した。全フェーズを通じて、KPIダッシュボードの構築とPDCAサイクルの定着にも注力した。
成果
プロジェクト開始から9ヶ月で、MQL月間200件の安定供給体制を確立。マーケティング組織は3名体制で自走可能な状態となり、インハウスでのコンテンツ制作とキャンペーン運用が定常的に回るようになった。ウェビナーは月2回の定期開催となり、毎回100名以上の参加者を集客。リードのナーチャリングからMQL化までのプロセスが体系化されたことで、営業チームは商談に集中できる環境が整い、受注率も20%向上した。
クライアントの声
「ゼロの状態からここまで組織とプロセスを立ち上げていただけるとは思いませんでした。特に、マーケと営業のアラインメントを最初にきちんと設計してもらえたことが、その後の成果につながった最大の要因だと感じています。」